ユーモアの灯り
みなさん、こんばんは。
新型コロナのニュースばかりで気が滅入りますね。
こんなに何もかも自粛自粛、そしてマスクの高額転売が水面下でずっと持続、
政府の思惑は見事にはずれ(毎回ですけどね)マスクは市場に流通してません。
医療機関もマスク不足で本当に困っています。
メーカーに十分に在庫があるのに不安がって過剰に買い込む人がいるため、
デマなのにトイレットペーパーが買えなくて困った人もいたでしょう。
もう誰の目にも無理そうなのにオリンピックを開催する素振りを続けていた政府。
やっと延期が決定しましたが、もし仮に日本が収束していても、
海外からやって来る人が感染している可能性もゼロではありません。
そうなるとまた感染拡大し、医療は確実に崩壊するでしょう。
先々週の日曜にあまりにも息が詰まりそうなので、
「店員さんがマスクをつけていたらお茶しよう」ということで梅田のカフェに行ったら
おそらくみんなも同じ気持ちだったのか、梅田は結構な人混みでした。
カフェも閑散としているだろうという予測に反して思ったより人がいましたが、
それでも広い店内の窓際の席でゆっくりとお茶できました。
しかし休校にして外出制限を強くかけなかったために渋谷や原宿が若者であふれ、
カラオケなどは最も注意すべき場所なのに妙に賑わっていたり、
いまだに大人たちが梅田の高架下の居酒屋で飲んで騒いでいるのを見ると、
なんという切迫感のなさなのかと思ってしまうのですよね。
クリニックである以上、自分が感染源になってはいけないという思いがあり、
帰宅してから手を洗うまで触るところは最小限にし、手洗いとうがいをしてから
触ったドアノブや電気のスイッチ、スマホや鍵を消毒している私からすると、
呑気なのか平和ボケしてるのかわからないですが・・・(・_・;)
一方海外では深刻な外出禁止令が次々出されていますが、日本人ってやっぱり
手洗いうがいを励行していてきれい好きで真面目なんだろうなとも思います。
しかし、今の状態がずっと続くのは困りますが、悪いことばかりじゃありません。
普段は講演の資料作りや何やらでなかなか休日ものんびりできませんが、
最近は休日はのんびりお休みできています。
3連休はほぼ自宅にこもって、撮りだめしていた映画やドラマを消化しました(^^♪
以前三谷幸喜の作品で、役所広司、稲垣吾郎主演の「笑いの大学」を観たことがあります。
戦争の色が日に日に濃くなっていく中で、お芝居の台本も警察の検閲を受けなければ
上映できない状態になった日本の警視庁の取調室、ほぼそこだけが舞台の映画。
役所広司の演技にも注目ですが、稲垣吾郎も結構頑張っていたのではないでしょうか。
私はこの作品が大好きで、先日もTSUTAYAで借りてきて観ました。
どんな時代にも、ユーモアや笑いは必要です。
状況が逼迫していればなおさらなのです。
『天保十二年のシェイクスピア』というお芝居が上演中止になった日に
高橋一生さんの最後の挨拶が印象的で、この映画を思い出しました。
高橋一生さんの舞台挨拶(←リンクあり)
そこからの抜粋です。
「ここからは僕の主観です。
僕たちがやらせて頂いている「お芝居」というものは、
木場さん演じる(隊長)が前口上で仰っている通り「趣向」です。
「娯楽」といってしまえばそうなのかもしれません。
いつの時代も、僕の知り得る限り、多くの場合において、有事の際、
芸術やお芝居はトカゲの尻尾切のように
世の中から捨て置かれてしまうような存在だと思っています。
しかし、僕の思いとしては、この「娯楽」というものが
人の心というものを豊かにする重要なものではないか、と思っています。
娯楽というものが世の中からなくなってしまったら、
きっと皆さんの心は、お芝居をさせていただいている僕らも含め、
「豊かな心」がどんどん失われていってしまうと思います。」
まさにその通りだと思います。
まぁ今回の「有事」は見えない敵なので、大阪のライブハウスの件もあり、
やはり私のように自粛ムードで過ごすしかない方もおられるでしょうし、仕方ないですが。
幸いにして、今はほとんどの家庭がネット環境にあり、スマホを持っていて、
AmazonプライムビデオだのHuluだの動画配信サービスもあります。
ゆったりと好きな映画を観たり、読書したりする時間ができた面もあります。
いつもはできないところのお掃除をしたり、手の込んだ料理をしたり。
思いがけずそういう時間ができたと前向きに考えています。
ネットニュースの見出しを見てはうんざりすることもありますが、
中学生が手作りマスクを600枚以上頑張って作ったというニュースもあり、
お小遣いで材料を買って、頑張って一生懸命作ったのだなと思うと感動です。
こんな時にその人の人柄って出るんだなと思います。
情報過多の時代、デマに振り回されて、不必要に買い込んでいる大人も
転売して儲けようとしている大人も、見習ったほうがよいのではないでしょうか。
譲り合う心がなくなり、人々がギスギスしてしまうと、世の中は殺伐とします。
そうなると、闘う相手は新型コロナウィルスだけじゃなくなりそうです。
いつも心にほんのちょっとユーモアの灯をともしていたいものですね。
元記事 心療内科医まき@梅田
では今日は春にふさわしく、福山雅治の桜坂を贈ります♬
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