東洋心身医学会で発表してきました ～in 東京 ～　私がツムラを使う理由

みなさん、こんばんは
またまた気づけば1カ月もブログをさぼってました
２月に広島で不安障害学会で発表後、３月７日に東京で東洋心身医学会で発表して来ました
３月の終わりには福岡で、４月には高地と大阪で講演会をして…
５月には精神神経学会での発表があります。というわけで休む暇がほとんどないです

とことで東洋心身医学会も年々盛会になっているようで、会場も立派になって来ました。
やはり漢方で治したいという人が増えているのでしょう。
よく患者さんから「漢方って時間がかかりますよね？」と言われますが、
じゃあ風邪の時になぜ葛根湯を飲むのでしょう？
すぐに効果があるから飲むのですよね？

漢方は患者さんが思っている以上に即効性があり、
しかも必要がなくなればいつの間にか飲み忘れるという利点があります。
人間、症状があって困っている時には一生懸命内服しますが、
ちゃっかりしたもので、症状が軽くなればいつの間にか飲み忘れてますよね。
これはほとんどの患者さんの場合にはいいことなのです。

それに私はツムラの漢方を使っているので、すべて顆粒ですから、
大量服薬とか無理だというのもいいかもしれません。
でも妊娠希望の人は避けた方がいい生薬もあり、漢方＝安全でもありません。

ところでなぜ私がツムラの漢方にこだわるかと言えば、
漢方を本格的に勉強するきっかけになった
ツムラの社員であるYさんのお陰で今の私があるからです。

漢方の勉強は西洋医学と全然違う観点から勉強しないといけないことも多く、
「はぁ～、めんどくさい！」と思っていたのですが、たまたま更年期障害学会で
今後漢方を使ってみたいというアンケート用紙に○をつけた私は、
ある日「ツムラのYと申します」と当時働いていた姫路の病院で電話を受け、
その頃、怪しげなマンション購入だのなんだのの勧誘がひどく、
しかも仕事中に紛らわしい会社名で電話がかかることがしばしばだったこともあり、
「はぁ？つむら～？どこのつむらだよ！！」と超不機嫌に対応してしまったのです。

当然相手は面食らって、「あのぉ～、漢方のツムラです。先日先生が更年期障害学会で
アンケート用紙に病院名とお名前をご記入なさっておられたので・・・」と言うではないですか。
私は態度を急変させて「あ、漢方のツムラさんね、是非勉強したいです～」と言う始末。

その後Yさんは私が勉強しやすいように、とても丁寧に勉強会の案内をしてくださったり、
必要な本を揃えてくださったり、手取り足取り教えてもらった感じです。
何より当時の私はストレスでものすごく胃が痛く、もしかして胃癌じゃないのか？とすら思い、
胃カメラで何度も検査しましたが、胃炎程度で、どんな西洋薬でも治らなかったのですが、
「人参湯」という漢方を２カ月も飲むと、「あれ？私、そういえば胃が痛かったような・・・」
という経験をしたからなのです。Yさんには今でも足を向けては眠れません。

それになによりツムラの漢方の生薬は質がいいのです。蘇葉と言って紫蘇一つにしても
他社製品とは全然違うし、柴胡という生薬に至っては本当にいいものを使っています。
新しい製品が増えることがない製薬会社なのに、漢方の勉強会も多く開催してくれていて、
本当に漢方が好きな人が社員という感じです。

まぁ漢方を使うからと言って、漢方信者ではないので、
なんでもかんでも漢方で治るとも思っているわけではなく、
西洋薬とバランスよく使いこなすことが大事なんだと思いますが。

最近触診も舌診もせずに、病名投与で漢方を出す医師が多いのですが、
漢方はしっかりと触診して出さなければなりません。
女性に多く処方される「加味逍遥散」。私はこれはほとんど使ったことがありません。
なぜならなんにでも効きそうで、実は非常に効果がある人が少ない漢方の一つだと思います。

みなさんも漢方を出してもらう時には、どういう生薬が入っていて、何に効果があるのか？
よく説明してくれ、触診もきちんとしてくれる医師を選んで欲しいと思います。

では今日はスピッツの「春の歌」を贈ります