選定医療における予約金について

「選定医療」とは「贅沢医療」とも呼ばれます。
厚生労働省が保険制度と併用して保険外医療費を認める要件を満たした場合のみ、
保険診療とは別に「特別徴収金」として認められたもので、全額自己負担です。

つまりよくあるケースでは、入院の際の個室代などの差額費用であったり、
大きな病院にかかる際に、紹介状がなければ
初診時に徴収する特別料金などがそうです。

これらは病院ごとに料金を設定できることになっており、
通常大きな病院にかかる際には紹介状がなければ３０００円ほどを別途支払います。
高いところだと９０００円だそうです。

予約診療についても以下のように設定されています。
「３０分以上待たせることなく、３０分以上の診察を行う場合」です。
つまり待たなくてしっかり診てもらえるという「贅沢医療」とも言えます。

通常の心療内科は予約制といいながら、１時間以上は待つことが多く、
しかも診察も初診時は３０取ってくれているかというと、非常に疑問です。
初診の場合は最低でも３０分以上診察（触診なども含めます）をしなければ、
「通院精神療法」というものがとれないのですが、
まきメンタルクリニックに転院して来られる患者さんの話を聞いていると、
どうもこのルールが守られていないケースが多々あるようです。

当院では「完全予約制」であるため、３０分以上お待たせすることはありません。
さらに初診の時間は５０分の枠をお取りしております。

こうした「完全予約制」にしているメンタルクリニックを私自身は知りません。
予約された方にのみこのお時間をお取りしているので、ドタキャンされると
他の方をお断りしてまで確保した時間を無駄に過ごす結果となり、
受診されたかった他の方にもとてもご迷惑をおかけすることになります。

ドタキャンをされる方が多いので、電話で予約の再確認を
していただくようにしましたが、そういう工夫をしても、
予約の再確認の電話をかけて来て、当日来ない、電話にも出ない
という悪質な方が後を絶ちません。

何度「完全予約制」を止めようと思ったかわかりませんが、
ごく一部のこうした非常識な人のために、他の方にまで、
適当な予約制にすることには抵抗があります。

精神的にしんどい時に何時間も待たされ、やっと順番が来ても、
ほとんど話を聞いてもらえず、お薬の説明もろくにされず、
「じゃあお薬出しときますから」なんていう医療を自分は受けたくないから、
リスクを覚悟で「完全予約制」を継続しています。

適当に予約取っておいて、行かなくてもいいや、という方には
はっきり言って、受診の予約をしていただきたくありません。

そこで、初診時のみ、この「選定医療」の「特別徴収金」をいただくことにしました。
他のクリニックで散々待った経験のある方はご理解いただけると思いますが、
当院がメンタルクリニックは初めてという方にはちょっと違和感があるかもしれません。
しかし悪質な方をできる限り排除するために、
こういう防止策を取らざるを得なくなりました。

当院は５月１日に近畿厚生局にこの選定医療を申請して、認可されました。

初診時のみ、２０００円の「特別徴収金」をいただいておりますので、ご理解ください。

まぁ、「そんなの払うのは嫌だ、待ってもいいし、ちょっとだけ診てくれたらいいんだ！」
という方は、そういうクリニックを選択なさってください。

では今日はちょっと懐かしい、渡辺美里の名曲「My Revolution」を贈ります。
たまにカラオケに行くと結構歌う曲です。
「夢を追いかけるなら、たやすく泣いちゃダメさ」
自分への応援歌でもあります。